【全米チャート】2021年上半期にヒットしたシングル&アルバムまとめ

気がついたら2021年も6月…


 

今年も早、上半期チャート予想の時期がやってまいりました。

ビルボードチャート(HOT100、Billboard200)は、前年の12月~同年11月末までがその年の集計期間になります。つまり、今年は2020年12月1日~2021年11月30日までが対象期間。

先週発表された5月29日付チャートで、2021年の上半期は終了。ということで今年も(誰にもたのまれてないんだけど)前期に流行ったタイトル10曲をピックアップしてみたいと思います。

「Drivers License」Olivia Rodrigo
「Levitating」Dua Lipa featuring DaBaby
「Blinding Lights」The Weekend
「Mood」24kGoldn featuring Iann Dior
「Go Crazy」Chris Brown&Young Thug
「What You Know Bout Love」 Pop Smoke
「Save Your Tears」The Weeknd&Ariana Grande
「Forever After All」Luke Combs
「Positions」Ariana Grande
「34+35 (Remix)」Ariana Grande feat. Doja Cat&Megan Thee Stallion

今年の上半期、最も存在感を示したのがオリヴィアロドリゴのデビュー曲「Drivers License」。1位に初登場した1月23日から8週間連続でトップに居座り、半年間TOP40にランクインし続けました。


出典:Olivia Rodrigo

ビジュアル、曲の構成、話題性どれをとっても「売れるべくして」って感じでヒットも納得。3曲目のシングル「good 4 u」も最新チャートで2曲目の1位を獲得しております。


出典:Dua Lipa

デュアリパの「Levitating」は、ダベイビーをフィーチャーしたリミックスが10月にリリースされて以降、グラミーでパフォーマンスしたりTik Tokでダンス動画がバズったりと、ブレイクを繰り返し上位をいったりきたりしました。昨年の年間4位を獲得した「Don’t Start Now」に続き、この曲も最高位は2位どまりで終わりそう…


出典:NFL

昨年の年間チャートを制した「Blinding Lights」は、2月に開催されたスーパーボウルのパフォーマンス効果で再燃。1年間TOP10にランクインし続けた歴代初のタイトル、なんだそうです。ウィークエンドは、アリアナとコラボした「Save Your Tears」も大ヒット御礼中。


出典:Ariana Grande

そのアリアナは、昨年11月にNo,1デビューした「Positions」と「34+35」の2曲がヒット。後者はミーガン&ドージャ参加のリミックス効果が大きく、「Save Your Tears」含め昨今はこの後出し(じゃんけん)的な売り出し方がブームとなっております。


出典:Chris Brown

クリスブラウンは2009年の「Forever」以来12年ぶりのTOP3入り。おととしは因縁関係にあったドレイクとの「No Guidance」もヒットさせたりと、デビュー15周年を機に再ブレイクしております。暴行事件や薬物所持で逮捕されてもしれっと復帰できちゃうのがアメリカのいいところ…(か?)


出典:24kGoldn

24kGoldnの「Mood」は、昨年のチャートと期間割れしなければおそらく上半期のNo,1…だったと思われます。ヒップホップにカテゴライズされておりますが、ラップ要素は(ほぼ)皆無。ロック&オルタナティブにクロスオーバーしての大ヒットです。


出典:POP SMOKE

ガチのヒップホップ(ってなんだ)では、昨年2月にお亡くなりになった故ポップスモークの「What You Know Bout Love」(最高9位)が40週近いロングヒットを記録しました。前シングル「For the night」(最高6位)も40週を超える長期滞在を記録していて、どちらも年間上位はかたそう。


出典:Luke Combs

ルークコムズの「Forever After All」は、昨年11月にカントリーソングの歴代最高2位に初登場した後、30週TOP40にランクインし続けました。年間チャートでTOP10入りするかはビミョウなところだけど、上位にはランクインするんじゃないかな~


出典:Bruno Mars

4月以降に上位デビューしたカーディBの「Up」やシルクソニックの「Leave the Door Open」、ジャスティンビーバーの「Peaches」あたりは、下半期巻き返して年間チャートでは上位に食い込んでくるであろうとニラんでおります。

続いてはアルバムチャート…

『Dangerous: The Double Album』Morgan Wallen
『Evermore』Taylor Swift
『Fearless (Taylor’s Version)』Taylor Swift
『Shoot for the Stars, Aim for the Moon』Pop Smoke
『After Hours』The Weeknd
『Future Nostalgia』Dua Lipa
『What You See Is What You Get』Luke Combs
『Positions』Ariana Grande
『My Turn』Lil Baby
『Justice』Justin Bieber

1位は間違いなく(?)1月から3月まで10週No,1をキープしたモーガンウォレンの『Dangerous: The Double Album』。30曲という大ボリューム効果もあり、カントリーアルバムとしては歴代最高の週間ストリーミング2億4,018万回を記録しました。昨今では、どのジャンルにおいてもストリーミング数が稼げなければ上位をキープできず、曲数を多くしたり発売後にデラックス盤をリリースする作品が増えております。

上記10作のうち、デラックス盤をリリースしていないのは『Dangerous: The Double Album』とテイラースウィフト『Fearless (Taylor’s Version)』の2作のみ。『Dangerous: The Double Album』はそもそもオリジナル盤の曲数が多いし、『Fearless』は2008年にリリースしたアルバムの再録音盤なので、実質どのアルバムもストリーミング対策(っていうのか?)しているといっても過言ではない…

テイラーは、昨年8月にリリースした『Folklore』の続編『Evermore』を続けて大ヒットさせた後、3月に開催されたグラミー賞でアルバム賞を受賞。4月には前述の『Fearless』を再リリースし、8か月で3枚のアルバムをNo,1デビューさせるという記録も打ち出しました。作品のクオリティもさることながら、その策士っぷりにも感服(褒めてます)

カントリー界からは、ルークコムズの『What You See Is What You Get』も上半期ロングヒットを記録しました。本作も、昨年10月にデラックス盤をリリースしたことが引き金となり、翌11月に1年ぶりの返り咲き1位を獲得。モーガンウォレンと並ぶカントリー界の“ストリーミングを稼げるアーティスト”のひとりです。

以下のアルバムは、主にデラックス盤のリリースとシングルヒットを受けて上位をキープした作品。アルバムチャートの集計は、定額制のアルバムストリーミング=SEA(streaming equivalent album)と、楽曲ごとの売り上げ&ストリーミングによるTEA(track equivalent album)、それからダウンロード数とCDやLP、カセットテープのフィジカルセールスで構成されていて、ヒットシングルが収録されているアルバムはTEAが(必然的に)稼げるというワケです。

現に、上記シングル10曲とアルバムのアーティストクレジットがリンクして…いるものもある。まあ、それはストリーミング時代に限らずで、過去のチャートをみてもシングルとアルバムのヒットは比例しているんだけど(ね…)

下半期は、先日No,1デビューを飾ったオリヴィア・ロドリゴや発売が予定されているドレイク、アデルなんかが上位に食い込うカモしれません…が、アルバムの発売は突然だったり、予定していたものがリリースされなかったりするケースが多発しているので、何ともいえないところ。

ということで(?)2021年上半期にヒットしたシングル&アルバムを超個人的な見解でまとめてみました。言うまでもなく正式にリリースされたデータに基づいているワケではないので、ご参考までに…

この調子で年間チャートを予想する日もあっという間に訪れるんだろうな~

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