気がついたら2023年も5月が終わろうとしている…
ということで、今年も上半期のヒットチューンを並べる時期がやってまいりました(?)
ビルボードチャート(全米チャート)は、前年の11月末~同年11月末までがその年の集計期間なので、2023年の上半期は今週発表された5月末のチャートで終了。
【米ビルボード・アルバム・チャート】モーガン・ウォレン11週連続首位、ジョナス・ブラザーズ初登場3位 https://t.co/Lyg8iV57ac pic.twitter.com/P3fjhinJOB
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) May 22, 2023
そんなワケで、今年も(誰にもたのまれてないけど)前期に流行ったタイトル10枚をピックアップしてみたいと思います。
出典:Morgan Wallen
モーガンウォレン(Morgan Wallen)
『One Thing At A Time』
3月3日にリリースした3枚目のスタジオアルバムで、首位獲得は前作『Dangerous: The Double Album』に続く2作目、デビュー作『If I Know Me』(2018年10位)から3作連続のTOP10入り。1位に初登場した3月18日~5月27日まで11週連続で首位を独走していて、この勢いからすると年間1位もかたそうです。
先行シングルの「Don’t Think Jesus」、「You Proof」、「Thought You Should Know」、「Last Night」の4曲がカントリーチャートで1位、「Last Night」はHot 100でも7週間1位を獲得しています。
前作もそうですが、カントリーを基にヒップホップやロック、ポップにもクロスオーバーしたスタイルが老若男女問わず“ウケた”要因かと思われます。長編すぎて中だるみするのは否めないものの、ガースブルックスの後釜を担う“勢い”は感じられる(かな…)
出典:SZA
シザ(SZA)
『SOS』
2022年12月9日にリリースした2枚目のスタジオアルバムで、TOP10入りはデビューアルバム『Ctrl』(2017年3位)に続く2作目、首位獲得は初。初の首位獲得にして10週をマークする大ヒットとなりました。1位に初登場した2022年12月24日のチャートでは、R&Bアルバム最大の週間ストリーミング(4億458万回)を叩き出しております。
先行シングルの「Kill Bill」も、4月29日のチャートで自身初の首位を獲得。その他「Good Days」(2020年9位)、、「I Hate U」(2021年7位)の計3曲がTOP10入りしました。
90年代をモロに通過した我々世代にもグっとくるサウンドプロダクションで、R&Bシンガー特有の“張り上げ”ないライトなボーカルも(個人的には)聴きやすく、様々なシチュエーションのバックサウンドとしても最適です。
出典:Taylor Swift
テイラースウィフト(Taylor Swift)
『Midnights』
昨年の10月21日にリリースした通算10枚目のスタジオアルバムで、2枚目の『Fearless』(2008年)から9作連続、再録盤を含めると11作目の首位獲得作品。2022年11月5日のチャートで1位に初登場して、登場たった2週で昨年の年間4位にランクインしました。集計期間が今年に切り替わってからも約半年間TOP10に滞在し続けていて、2年連続で年間TOP10入りも間違いなさそう。
リードシングルの「Anti-Hero」は6週連続(計8週)1位を獲得して、28週間TOP10入りする大ヒットを記録。アルバムの初登場週(2022年11月5日)のチャートでは、最高2位にを獲得した「Lavender Haze」ほか10曲がTOP10を独占するという史上初の偉業を達成しました。
『Lover』以前まではあまり魅かれなかったテイラー、『Folklore』~『Evermore』でハマり、本作『Midnights』ですっかりファンになってしまいました…というくらい良粒揃いのすばらしいアルバムです。
出典:Metro Boomin
メトロブーミン(Metro Boomin)
『Heroes & Villains』
2022年12月2日にリリースした2枚目のスタジオアルバムで、2018年にリリースしたデビュー作『Not All Heroes Wear Capes』に続き2作連続の首位獲得、コラボレーションアルバムを含めると5枚目のTOP10入りを果たしました。首位獲得は1位に初登場した2022年12月17日の1週のみですが、以降5月末までTOP10に滞在し続けています。
シングルカットした「Creepin’」は、最高位が3位ながらこちらも約半年間TOP10にランクインし続けるロングヒットを記録。この曲に参加したウィークエンドと21サヴェージの他、アルバムにはフューチャーやトラヴィススコット、エイサップロッキーなど人気ラッパー&シンガーが多数参加しています。
ラップ/ヒップホップアルバムではありますが、ジョンレジェンドやクリスブラン参加の“R&B寄り”の歌モノも結構多いので、凹凸があって飽きない構成に仕上がっております。さすが本職は名プロデューサー(?)
出典:Morgan Wallen
モーガンウォレン(Morgan Wallen)
『Dangerous: The Double Album』
2021年の年間1位、2022年は3位にランクインした近年稀にみる超ロングヒットですが、リリースから2年経った今年の上半期もTOP10に滞在し続けていて、5月27日のチャートでは登場123週目で未だ6位にランクインしています。
今年の年間チャートでもTOP10入りできれば、3年連続のランクインというあの『Thriller』でも成し遂げられなかった史上初の快挙を達成するカモ?
最新作『One Thing At A Time』もそうですが、全30曲というボリュームでストリーミング数を稼いだことが、ロングヒットしている理由として挙げられます。もちろん曲数が多くてもヒットしないアルバムもあるから、その人気あってこそのなんでしょうけど(ね…)
出典:Drake
ドレイク&21サヴェージ(Drake & 21 Savage)
『Her Loss』
2022年11月4日にリリースした両者初(シングルは除く)のコラボレーションアルバムで、11月19日のチャートで1位に初登場してから今年の4月まで約5か月TOP10にランクインしました。
1曲目に収録された「Rich Flex」は、シングルカットしていないにもかかわらず初登場2位をマークして、11月~2月までTOP10にランクインし続けました。MVも出していないのに異例のヒットです。
昨年夏に発表したハウスアルバム『Honestly, Nevermind』でラップファンにお茶を濁した(?)ドレイクですが、本作でもそのテイストを受け継いだトラックがちらほら見受けられます。サンプリングソースも含め2000年代っぽい要素も。ジャケ写の女の子はキアナ康花というダンサーなんだとか。
出典:Bad Bunny
バッドバニー(Bad Bunny)
『Un Verano Sin Ti』
昨年の5月~10月に計13週1位をマークして年間チャートを制した本作も、『Dangerous: The Double Album』同様に今年の上半期もTOP10にランクインし続けました。
「Moscow Mule」(4位)、「Tití Me Preguntó」(5位)、「Después de la Playa」(6位)、「Me Porto Bonito」(6位)の4曲がTOP10入り、7曲がラテンチャートでTOP10入りするなどシングル曲もチャートを荒らしてヒットに繋げた“文句ナシ”の大ヒット作。
これを機にラテンブームが再来したのか、はたまたラテンブームに則って本作が売れたのか定かではありませんが、昨年から“それっぽい”曲やアルバムのヒットが目立ちます。不景気な時は明るい音楽が売れるのアレか(?)
出典:Zach Bryan
ザックブライアン(Zach Bryan)
『American Heartbreak』
昨年5月にリリースした3枚目のスタジオアルバムで、メジャーでのリリースは本作が初。2022年6月4日のチャートで5位にデビューしてから一旦圏外にランクダウンしたものの、「Something in the Orange」のヒットにより秋頃TOP10に返り咲き、3月上旬までTOP10に非連続でランクインしました。
日本では(ほぼ)無名の米オクラホマ州出身のカントリーシンガーで、米国でも「Something in the Orange」が売れるまでは“誰もが知る”アーティストではなかった(と思われます)。
「Something in the Orange」で注目されたことに加え、本作も全34曲という曲数の多さがロングヒットした理由として挙げられます。カントリー系のアーティストも、若層に支持されればストリーミングが稼げる時代。一方、アイドルやロック系は未だその傾向強まらず…
出典:The Weeknd
ザ・ウィークエンド(The Weeknd)
『The Highlights』
2021年2月にリリースしたウィークエンドのベストアルバムで、2022年の年間チャートでは10位にランクインしましたが、昨年末~今年上旬にかけてもTOP10入りした後、最新のチャートでは登場118週目で20位をキープしています。
Billboard 200のルールでは、複数のアルバムに収録された曲のポイントはその週アクティビティが多い方に割り当てられるので、人気曲の「Blinding Lights」や「Save Your Tears」、今年ヒットした「Die for You」のポイントがオリジナルアルバムを上回った週は、本ベスト盤が急上するという仕組みになっております。
なお、「Die for You」はアリアナが参加したリミックスを2月末にリリースしたことで、3月11日のチャートで1位を獲得しましたが、本ベスト盤にリミックスは収録されていない模様。しかもこの曲、2017年にリリースしたオリジナルがTik Tokで再燃したことでチャートを駆け上がってきたという(おっさん世代には)よく分からないチャートアクションを巻き起こしました。
出典:KAROL G
カロルG(Karol G)
『Manana Sera Bonito』
2月24日にリリースした4枚目のスタジオアルバムで、全米(Billboard 200)では3月11日のチャートで自身初の1位を獲得しました。5月末までのランクインは12週ですが、TOP20を維持しているということと、当時独走していた『SOS』から首位の座を勝ち取ったということで、上半期を代表する1枚に…
ラテンチャートでは「Provenza」と「TQG」が1位に輝き、5曲がTOP10入りしました。「TQG」はHot 100で7位にシングルでも初のTOP10入りを果たしています。
『Un Verano Sin Ti』ほどのヒットには(現時点では)至りませんでしたが、前述のとおりラテンブームに則ったアルバムということもあり、これから迎える夏に再燃する可能性もありそうな気が(?)
ということで、2023年上半期にヒットしたアルバム10枚を、各週のユニット数とランクイン総週から個人的な見解でまとめてみました。
なお、正式にリリースされたデータに基づいているワケではないのでご参考までに…
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